BRIT POPと一線を画す90年代英国ROCKの雄ーMANIC STREET PREACHERS②
前回の記事より、リッチーの失踪を受け活動を休止していたバンドだったが、いっこうに手がかりのないまま…そしてバンドはリッチーの家族とも話し合いバンドの存続、そしてレコーディングを決める。
②リッチー失踪後
バンドのアイコンだったリッチーを失った彼らはとりあえずという気持ちで4作目
「EVERYTHING MUST GO」
を発表。この曲はワーキング・クラスアンセムとしてヒットする。
悲劇のバンドとなった彼らはこのアルバムが全英2位。続く5作目の
「THIS IS MY TRUTH TELL ME YOURS」
でついに
全英1位
と皮肉にもここでキャリア的にピークを迎え
国民的バンドへと脱皮していった。
ここでとどまらないのが彼らで、この2作で洗練された自分達の音楽的路線に疑問を抱き、改めてパンク・ルーツへ回帰。そして突如西欧のバンドとしては初めて
まさかのキューバで公演を行う。
この時のライブはあの
フィデル・カストロ前議長も見守っていた。
彼らはワーキング・クラス出身で、米国の鼻先で社会主義を貫くキューバへの思想連携を深め、まるで米国を挑発するかのような気さえするような行動だった。まぁ、資本主義の国からしたら余計な事をって思う人も多いでしょうけど💦日本で言えば彼の国へ行くアントニオ猪木みたいなものでしょうかw
実際に彼らのアルバムは米国の帝国主義を憂う歌詞も多く、アメリカでの成功は皆無の状態だった。
デビュー時の反骨精神を保ちながらも国民的バンドとして第一線の活躍をしてきた彼らだったが、ついに2008年それまで頑なに拒んできた
法律上の死亡宣告
をリッチーの両親が踏み切り真相は不明のまま一応の決着をむかえる。これを受け、バンドは14年間封印してきたリッチーの未発表の歌詞を全編で使用したアルバム「JOURNAL FOR PLAGUE LOVERS」を発表。ただし、死亡宣告を踏み切ったが家族もメンバーも
リッチーの死亡に関しては今でも否定している。
あくまでリッチーという偉大な作詞家の存在を再度世に伝えるためのリリースだと言うわけだが、こういった
バンドの絆が感じられる所が好きなんだよねー。
印税は今でもリッチーの分を含めて4等分しているとかいう話もある‼️つまり彼らは
英国版竹山‼️
逆に良さが伝わらないかしらんw
その後2010年に発表した10枚目のアルバム「POSTCARDS FROM A YOUNG MAN」からのセカンドシングルがついに全世界的なロック離れの流れに抗えず1991年メジャーデビュー以来33作連続してチャートインしていたUKトップ40に届かず記録が途絶えてしまった。これを機に彼らはベストアルバム「NATIONAL TREASURES」を発表。
③充電とこれから
記録が途切れた事で、逆に彼らを縛るものがなくなり、充電期間を経て2014年に2枚のアルバムを発表。現在また新たな幕開けが進行中だ。
彼らは常に労働者階級の代表者として歌詞も政治的な部分も多かった事からBRIT POPとはどうしても一線を画していた。その精神は当初はリッチーによるものだったが、失踪後もその精神を忘れる事なくメンバーチェンジもすることなく第一線を走り続けている。そしてきっと自分もずっと彼らを追い続け、共にいつの日かふと現れるかもしれない
リッチーを待つのだろう。
ROCK、PUNK、ALTERNATIVE、HR様々なジャンルに訴えられるバンドはそうそういないと思う。こんな世にも悲劇的で、不器用で、力強いバンド。せめてこのベストだけでも音楽ファンは持っていて欲しい1枚です‼️
でも、実は自分はこのBside集のこの曲が彼らのNo1なんだけどねw相変わらずひねてるな〜自分w
でも、この曲はマジでカッコいい‼️